2023年09月26日

外科手術

猫の尿道閉塞

症状

今回の子はおしっこが出ていないという主訴で来院されました。

・トイレに何度も行く
・おしっこの姿勢をとるが出ていない
・痛そうにないている
・ぐったりしている
・トイレで辛そうにしている

緊急性の高い場合が多いです!
放って置くと、急性腎不全から死に至ることもあります。

治療方法

今回のケースは何度も尿道閉塞を繰り返していたため、外科治療の選択となりました。

会陰尿道瘻造設術

一般的に雄猫で遠位尿道が閉塞・狭窄してしまった際に実施する外科手術となります。
手術の対象となるのはほとんどが、結石や血餅や分泌物などの栓子による尿道閉塞です。
尿道閉塞などの尿の排出障害は、高窒素血症や尿毒症、腎不全、膀胱破裂へとつながる為、救急対応が必要となります。
救急対応では、尿道からカテーテルを挿入し、塞栓している原因を取り除き、全身状態を整えます。その後、原因(結石症や尿道炎など)の治療を実施します。

何度も繰り返したり、内科治療での反応が悪い場合は外科治療が必要になります。
手術の内容は原因によりいくつもありますが、今回は会陰尿道瘻造設術を実施しました。

会陰尿道瘻造設術とは、狭窄したした遠位尿道を切開・切断し、直径の大きい尿道部位を皮膚に開口させる手術です。術後の排尿は今まで通り可能になります。

治療後

外科治療後は、数日の入院治療が必須です。
術後数日間は尿道にカテーテルを設置したままで管理をし、尿道や術部が落ち着いたころにカテーテルを取り除きます。
カテーテル抜去後に、しっかりと排尿ができていればとりあえずは一安心です。

しかし、原因の治療は引き続き必要となります。
これはどのような手術を実施しても必要となります。

尿石症であれば、療法食やサプリメント、内用薬などで継続的に治療をしていきます

1年弱経過していますが再度詰まることなく快適に過ごせています。

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