2023年12月24日

循環器

心雑音って?

ワクチンなどの予防接種でご来院されるとき。
体調が優れずご来院されるとき。
健康状態を把握する上で、聴診をしています。

聴診で何がわかる?

聴診では、心臓の音や呼吸の音、お腹の蠕動音などを聞いています。
心臓の音の聴診では、
・心雑音はないか
・不整脈はないか
・心拍数は問題ないか
を確認しています。

心雑音って?

心雑音とは心臓にある、逆流防止の弁装置(僧帽弁や三尖弁など)が閉まる際に聞こえる音です。
弁が狭くなっていたり、閉まりにくくなって逆流が発生するようになると心雑音として聴取されるようになってきます。

心臓病の早期発見には欠かせない検査になります。

心雑音はLevine分類より雑音の強度で6段階に分けられます。

LevineⅠ:注意深い聴診で聞き取れる
LevineⅡ:聴診器を当てるとすぐに聞き取れる弱い雑音
LevineⅢ:中程度の雑音で、明確に聴取できる
LevineⅣ:強い雑音で、スリル(振動)を触知できる
LevineⅤ:非常に強い雑音。聴診器を離すと聴取できない。
LevineⅥ:非常に強い雑音。聴診器を話しても聴取できる。

必ずしも心雑音が大きくなったから、病気が酷いというわけではありませんが、雑音が酷くなることで心臓病の重症度は高くなる可能性は高くなります。心雑音を指摘された場合は、心臓の機能を評価するために精査(レントゲン検査、心臓超音波検査、血圧測定、心電図検査など)が必要になります。

不整脈って?

不整脈とは、心臓の拍動のリズムが不規則になった状態や異常に遅くなったり(徐脈)、早くなったり(頻脈)することを意味します。

聴診では、リズムが崩れていないか、脈の早さに異常はないかを聞いています。

通常、成犬では60〜120回/分、成猫では120〜180回/分程度です。興奮などにより変化はしますが、明らかな徐脈や頻脈、リズム不正が認められる際には心電図の検査が必用になります。

お家でわかることは?

心臓病がある場合、血行動態が悪くなっており、脳や末梢組織への血流障害や心臓の血流がうっ滞してしまいます。

次のような症状を見かける際は注意が必要です。

・失神
・ふらつき
・呼吸困難
・活動量の低下
・疲れやすい
・咳をする
・元気や食欲がない

もし、あれ?っと感じた際には一度ご連絡ください。

当院では月に2度の循環器専科の診療を実施しています。
心臓病について気になることやご不安が有る際にはお気軽にご相談ください。

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